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ブラウン、ポルシェ、BMW、メルセデス(ダイムラー・ベンツ)、アウディ、シーメンス、ルフトハンザ...ドイツのデザインは、機能的で美しい(価格は高いが...)。
私たちが、日々手を触れる者を美しくするということはどういう意味を持っているのだろうか。
ドイツのデザインには、ドイツ工作連盟...バウハウス...そして、ウルム造型大学へと続く、一連の流れがある。今回は、ウルム造型大学をとりあげる。
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◆ウルム造形大学の概略
Hochschule fur gestaltung
ulm(1953〜1968)
ウルム造形大学は、戦時中の抵抗運動「白ばら」グループの一員で1943年にナチスにより処刑されたハンスとゾフィ・ショル兄妹を記念して設立されたショル兄妹財団の出資により、1953年、南ドイツのミュンヘンとシュツットガルトの中間にあるウルムに設立した造形大学。
バウハウス出身のマックス・ビルが初代校長となり、オトル・アイヒャー、ハンス・ギュジョロらが教授として参加。
理念はバウハウスのものを継承し、機能主義的な造形を基本としている。
プロダクト・デザイン、建築、ヴィジュアル・コミュニケーション、インフォメーション、映画制作部門の5つの学科から構成されていた。
また、大学講師たちによって、ウィルクハーン社、ローゼンタール社、ブラウン社、コダック社、ルフトハンザ航空といった企業に対して、画期的で優れたデザインを提供したことで有名。特に、システム概念によるデザイン手法を構築し、企業との共同開発を行う活動は、今日、一般化している、コーポレートアイデンティティ(CI)やプロダクトアイデンティティ(PI)の先駆的な存在と考えられる。
全学生150人を上限とし、学生のほぼ半数はヨーロッパ近隣諸国、アメリカ、日本、インド、南米、アフリカなどからも来ていた。日本人の客員教授として、杉浦康平も3年間務めている。
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マックスビル
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